ITコンテストの調査

今回紹介するITコンテストは、Imagine Cupだ。

 

Imagine Cup は、2003 年に始まった世界最大規模の学生向け IT コンテストである。この 15年間で、190を超える国から、延べ200万人以上の学生が参加している。

 

 

 

Imagine Cup2018」について色々と書いていこうと思う。

 

AIやAR,VRなど最先端のテクノロジーを駆使した作品、テクノロジーの新しい使い方を提案する作品、そして人や社会に役立つ作品などを募集しているようだ。

 

特に、今回の世界大会では、数ある技術分野のうち、特定の技術分野にはカテゴリ賞が設けれ、そのなかで優れていた作品に対して、賞金が授与されるようだ。

 

対象者

16 歳以上の高校生、高専生、専門学校生、大学生、大学院生

1 チームにつき、3 名まで

 

賞金

・日本大会

世界大会へのチケット

優勝賞金 10 万円

その他企業賞・オーディエンス賞を進呈

 

・世界大会

優勝賞金 8 万 5000 ドル (約 970 万円)

準優勝賞金 1 万 5000 ドル (約 170 万円)

その他 Big Data、AI、Mixed Reality 各カテゴリ賞 1 万 5000 ドル (約 170 万円)

 

 

 

https://www.microsoft.com/ja-jp/business/education/imagine-cup.aspxより

 

 

 

 

 

どんな作品が入賞しているのか?

 

・Emergensor(東京大学)

 

貧困層14億人に向け、非常事態が発声した際に、安全を確保する方法を提供する。スマートフォンのセンサー情報(マイクや加速度センサ)を元に、危険情報を自動生成する。まずはフィリピンミンダナオ島にフォーカスし、その後、横展開を計画。

 

 

・Ezaki-lab(鳥羽商船高等専門学校)

 

マダイやアジなどの漁師さんが困っている少子高齢化(60代が40%を超えている)や市場価格の変動といった問題を解決すべく、コストの80%となる給餌を最適化し、遠隔でも行えるようにした上で、人工知能で完全に自動給餌できるようなシステムを開発。1日あたりの給餌量や給餌タイミング、魚の活動をAIに学習させた上で、自動で給餌を行う。

 

 

・Mediated Ear(東京大学)

 

補聴器は人混みでは聞き取りが難しい。このプロダクトは、Deep Neural Network技術を使ったソフトウェアで、ノイズを抑制し、特定の人の声だけを抽出する。ノイズキャンセリング技術はノイズだけを回避するが、このプロダクトは複数音声の中から特定の人の音声のみを抽出することができる。処理時間は、音声入力1秒あたり0.06秒。ソフトウェアのサイズは1GB。補聴器は20-100万円だが、マイク一つで実装可能。特定個人を認識するためのデータは3分間の音声だけでいい。

 

 

 

 

 

感想

 

このコンテストは、身近にあったら便利だなと思うような作品から、医療に関する作品まで、様々な作品がエントリーされていて面白いなと思った。

 

特に印象に残ったのは、東京大学の「Mediated Ear」だ。これは上でも紹介したが、複数音声の中から特定の人の音声のみを抽出することができるのが特徴なのだそう。

この作品紹介を読んで思ったのだが、この作品の対象者は、加齢性難聴や小児難聴の患者、はもちろん、脳に障害があり、騒音の中で会話が聞き取りにくいなどで悩んでいる人々の日常生活の苦痛を少しでも取り除くことが出来そうだと感じた。

そう考えると、この作品は補聴器の新たな可能性を提示してくれるのではないかと思った。