コンテストで優秀賞を受賞した作品について

今回は、Microsoftが主催するコンテストImagine Cup2018で優秀賞を受賞した作品Mediated Earについて書きたいと思う。

 

 

 

 

・作品の概要

 

この作品は、補聴器をつけていると、カフェなど雑音が多い場所では会話相手の声が聞き取りにくいという課題に着目し、DNN(※)技術を使い、特定の人の声だけを抽出。これによって会話をスムーズにすることが可能にできるというものである。

 

※DNN(Deep Neural Network,ディープニューラルネットワーク
ニューラルネットワーク(NN)というパターン認識をするように設計された、人間や動物の脳神経回路をモデルとしたアルゴリズムを多層構造化したもの。

 

 

 

・この作品が生まれた経緯

 

この作品を開発しようと思いついたきっかけは、開発者の友人が補聴器を利用していることだったそうだ。

 

 

感想

 

コンテストでただ優勝したいというだけの理由でも、不特定多数の誰かが使ってくれればいいなというようなアバウトな考えでもなく、「困っている友人に使ってもらいたい」という思いが原動力になっており、結果的に開発のきっかけになった友人だけでなく、補聴器を使用しているほかのユーザーにとっても日常生活が過ごしやすくなる実用的な作品を生み出すことが出来たのではないだろうか。

 

「Imagine Cup2018」は技術レベルがとても高い作品ばかりなのだが、その中で優秀賞を受賞することの出来たこの作品は「誰かに評価してもらいたい」というよりも、「困っている友人の手助けをしたい」という開発者の思いやりが、結果的にこの作品の評価に繋がったからなのかもしれない。

 

 

コンテストに向けて作品を開発するというのも一つの目標であっていいと思うが、何よりも大切なのは、「誰に使ってもらいたいか」、や「誰の役に立ちたいか」など作品を開発するにあったっての対象者がしっかりと定められていることではないだろうかと今回コンテストで優勝した作品について調べていて強く思いました。